精霊の守り人
上橋 菜穂子
カナダ旅行に持っていった本、その2。
ファンタジー好きの方々の間では、
きっと超有名であろう『精霊の守り人』です。
読むきっかけとなったのは、
現在放映中のアニメ版の監督が
攻殻機動隊シリーズの神山監督だったから。
最初は、神山監督がアニメ化するという以上は
特に興味を持っていなかったのですが
NHKの「人間ドキュメント」で、神山監督が
攻殻機動隊シリーズのときと同じように
じっくりかつ深く脚本を練り上げている姿を見て
俄然興味が沸いてきて、「これは読まねば!」と思っていたのです。
とはいえ、いちおう児童文学なので
判型がでかい上に分厚くて重いため
ちょっと躊躇していたのですが
めでたく文庫版が出たので、すかさず読んでみました。
ううーん……おもしろい!!
さすが神山監督が、ガッツリ取り組んでるだけのことはあります。
確かに、架空の世界のファンタジーではあるのですが
不思議な人々が出てきたり、派手な魔法が炸裂することもなく
ほとんど普通の世界のお話と思っていいくらいな設定。
そのせいか、人間ドラマの部分が非常に濃く
冒険物語に胸躍らせつつも、登場人物たちの心情に寄り添って
色々と考えさせられるストーリーでした。
主人公が、若くて元気な少年少女ではなく
三十路を迎えた老練な女用心棒というのも
ちょっと異色な感じ。
しかも、めちゃくちゃカッコイイし。
これは絶対アニメも見ねば!
クオリティはプロダクションIGなので文句なし。
音楽も押井映画でお馴染みの川井憲次さんで期待できます。
脚本チームには、攻殻機動隊シリーズで
素敵なサイドストーリーを仕上げていた
櫻井圭記さんもいます。
何より、原作の上橋菜穂子さんは、
攻殻機動隊シリーズの大ファンだとか。
幸せな作品になりそうな予感がてんこ盛りです。
(ストーリーがという意味でなくて、
作品の仕上がりがという意味です)
BS-2での放映なので、すぐ見られないのが残念ですが
(入ってないんですよ、BS。しくしく)
DVDでぜひ見たいです。ってか、絶対見る!!
6/28には、続編の『闇の守り人』の文庫版が出るそうです。
続きが読みたいけど、どうしようと思っていたので
ありがたや〜。楽しみだな〜。
↓予告編やパイロット版ムービーが見られます。
http://www.moribito.com/